部下に9割任せる★ナンバー2の重要な役割

3月上旬に発売予定の7冊目の新刊の原稿の一部を抜粋してお知らせしていきます。

タイトルは、『部下に9割任せる!』になりました!

■□■部下に9割任せる! 第10回□■□

●ナンバー2の重要な3つの役割

 ナンバー2の部下には、次の3つの役割を果たしてもらいます。

1 リーダーとメンバーの双方にとっての翻訳者

ナンバー2には、リーダーの指示をメンバーが正確にわかるように翻訳して伝える能力が求められます。

たとえば、部下に仕事を頼むときは、少なくとも次の3つの情報が必要です。


What……頼みたい仕事は何か、どんな成果をあげてほしいのか
Why……なぜその仕事をする必要があるのか(背景)

How……どのように進めるか(手段)

しかし、リーダーの指示には、Whyが省略されてしまうことがよくあります。

背景やその仕事をやる理由が不明だと、部下が「やらされ仕事」のように感じてしまうかもしれません。

しかも、それが自分が不得意な仕事だったり、納得できない仕事だったりしたら、最低限のことだけこなす「やっつけ仕事」になってしまうことすらあるでしょう。

部下にしっかりと仕事に取り組んでもらうためには、「なぜその仕事をするか」の理由や背景をしっかり伝えなくてはなりません。

ときには、それぞれの部下の性格に応じて頼み方を変える必要だってあるでしょう。

これをリーダーがいちいちやるのは大変なので、ナンバー2に代わりにやってもらうのです。

さらに、ナンバー2にはチームのメンバーからボトムアップされてくる要望や意見の翻訳者にもなってもらいましょう。
 

これにより、リーダーは常にメンバーが考えていることや現場の状況を把握することができます。
 

このような翻訳者としての役割を果たすことは、ナンバー2にとっても、他人の意見のポイントを整理して簡潔に伝える「要約力」を身につけられるメリットがあります。

2 チームメンバーの相談役
 

部下からすると、リーダーには相談しづらいこともあるでしょう。

リーダーが相談しやすい雰囲気を作っていても、相談に来ない場合もあります。
 

日々私は講演や研修、コーチング面談などを通してリーダーの方たちにお会いしていますが、なかなか部下が相談に来ないと皆さんおっしゃいます。

実際、部下の方に面談することもあり、相談しにくい理由を聞いてみると、次のような答えが返ってきます。


・リーダーに相談するのは重要な案件だけにするべきだと思う

・まだ実現可能性の低いアイデアなので相談できない

どうやら、リーダーに相談することに対して、自分でハードルを上げてしまっているようなのです。
 

だからこそ、ナンバー2に相談役になってもらうのです。
 

リーダーに相談するほどでもないなと思うことでも、同じプレイヤーの先輩であるナンバー2の人には相談しやすいでしょう。

3 リーダーが困ったときの助言者
 

リーダーは孤独です。ときにはグチの1つも言いたくなります。そんなときに相談できる相手が必要です。
 

そこでナンバー2に助言者になってもらうのです。要は、リーダーのストレスを解消してくれるカウンセラーのようなものです
 

ナンバー2との間ではできるだけ隠し事はしないようにしましょう。
 

ちょっとの時間でもいいので、週1回は面談をするようにしましょう。
 

リーダーの耳には入ってこないけれど、ナンバー2の耳には入ってくる情報もあります。
 

その中には会議の議題にあがるほど緊急な案件ではないが、メンバーやお客さま、競合他社などに関する重要な情報などがあります。
 

そうした情報を聞き漏らさないためにも、ナンバー2と定期的にミーティングする必要があるのです。
 

さらに、リーダーがこれから実行しようかと考えていることを、事前にナンバー2に相談して意見を聞くのもいいでしょう。

・自分の次のリーダーを育てる

 
ナンバー2がこの1~3の役割を身につけると、その人自身が将来リーダーになったときに活きてきます。

「名選手、名監督にならず」という言葉にあるように、リーダーとプレイヤーはそもそも仕事の内容が違います。いくら熟練したプレイヤーであっても、昇格した時点ではリーダー1年生にすぎません。
 

しかし、あらかじめサブリーダーとして経験を積ませておくことで、将来プレイヤーからリーダーに昇格したときにスムースにリーダーとしての仕事に取り組めるようになるのです。
 

リーダーはナンバー2にどんどんサブリーダーとしての経験を積ませるようにしましょう。ナンバー2の成長にもつながることに加え、あなたの負担も減ります。

(3月上旬発売予定 タイトル 『部下に9割任せる!』)