部下に9割任せる★セクショナリズムが生まれないように注意する

3月20日に発売予定の7冊目の新刊の未収録原稿の一部を抜粋してお知らせしていきます。

タイトルは、『部下に9割任せる!』になりました!

■□■□部下に9割任せる! 第20回■□■□

★セクショナリズムが生まれないように注意する★

オーケストラでは、指揮者がきちんと統率しないと、音量の大きな楽器や数の多い楽器が演奏全体を支配することになってしまいます。

たとえば、12人から成るチェロパートのほうがソロフルート奏者よりも音が目立ちます。

だからといって、ソロフルート奏者の音をないがしろにしてはなりません。そもそも演奏に必要だから、このパートがあるのですから。

指揮者は、このような弱いパートのことも考慮に入れて、オーケストラ全体の運営、そして楽曲全体の演奏を指揮しなければなりません。

ビジネスにおけるリーダーも同様です。

リーダーの任務は、自分の直属の部下だけでなく、会社の全社員の複雑な相互作用や利害を1つの目標に向けて調整することにあります。

・すべての部署が協働するから仕事が成立する

そもそも会社は、各部門の強みを重ね合わせたうえで、外部のお客さまに対応しています。

それにもかかわらず、ダメなリーダーは自分のセクションの利益の最大化を図り、存在感をアピールしようとします。

そんなリーダーがしばしば行なうのは、他部署への責任転嫁です。

ここでは、営業部を例にしてみましょう。

・マーケティング部が機能していないから、イベントの来場者数が少なかった
・企画部のセンスがないので、売れる商品が生まれない
・仕事を獲ってきているのに生産管理部が納期を早められず、失注してしまった
・カスタマーセンターの対応が悪かったため、お得意さまに怒られた
・営業部の売り上げで会社が回っているのに、経理部が自部署の都合を押しつけてくる

こうした言い分は、すべて正しい、すべて間違っているということは一概に言えませんが、他部署にも言いたいことはあるでしょう。

また、このような場合、それぞれの部門長の発言力、政治力、部署の規模などによって立場の強弱が出てくるでしょう。

リーダーは、指揮者がソロフルート奏者の音を活かすようにに、他部署を活かすようにしましょう。

たとえば、営業部が社外に対して、会社の代表として業務を遂行できるのは、他部署のアシストがあるおかげです。

このことを意識しないと、セクショナリズムに陥ってしまいます。

私が知っている会社では、かつて新橋営業所と品川営業所が1件のお客さまを取り合っているということがありました。はっきり言って、経営資源のムダ以外のなにものでもありません。

セクショナリズムは会社全体の業績に悪い影響があったり、組織の機能を弱めてしまいます。

そうならないためにも、リーダーは他部署のことをリスペクトして、会社全体の利益を常に意識するようにしましょう。

(3月発売予定新刊 『部下に9割任せる!』より抜粋)