管理職・リーダーのコミュニケーションスキル 「会話泥棒」にならない雑談術

これから、新しい部下や取引先との初対面で好感を得るコミュニケーションスキルについて解説します。今回は、「会話泥棒」にならない雑談術です。雑談で和やかに商談を進める方法、その際の心構え、考え方、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「ルパンは漫画だけのヒーローです」

かつて私は雑談が苦手でした。

何気ない身近な話題に触れることができなかったのです。等身大の自分を出せず、優秀にみられたいとカッコつけていたのです。

よって、知っているネタになると、これ見よがしに、飛びつくように反応していました。

例を挙げてみます。

会社の休憩室でのことでした。

相手「この前の3連休、家族で京都に行ってきたんですよ。」

自分「京都いいですよね!私も好きでよく行きますよ。清水寺、金閣寺は最高ですし、あと金閣寺の近くの石庭が有名な龍安寺と、五重塔のある仁和寺もいいですね。あとこの時期は川床もいいですね。あっ(少し長く話しすぎたなと焦り、相手へ質問する)。ところで京都はどこに行きました?」

相手「清水寺も金閣寺も行きましたよ。龍安寺は拝観時間が終わってしまって行けませんでした」

 このように返答をした直後、相手は「あっ、そうだ!1件取引先にメール送らなくちゃいけなかった。それでは」とデスクに戻ってしまいました。

 「向こうから話してきたのに…京都の話、盛り上がったのにな。何が悪かったんだろう?」としか思いませんでした。

 当時は原因がわかりませんでした。

 しかし、今ならわかります。もちろん私が長く話しすぎたのは原因でしょう。それ以上に、相手の会話を奪ってしまったことが原因です。俗にいう「会話泥棒」、ルパンになってしまったのです。あくまで主役は「相手」です。「自分」が主役になってはいけません。たまに部下が手柄を挙げてそれをいかにも自分のものにしてしまう上司がいますが、それと同じです。

 このケースでは、相手の会話から類推できるキーワードは「3連休」「京都」「家族旅行」です。どこかに相手の話したいポイントがあったわけです。

 この場合、「家族旅行」がポイントでしょう。なぜなら、相手の感情と一番関連しているからです。「家族を大切にしている」という思いをわかって欲しかったのでしょう。

 よって、次のように会話を展開して行けばよかったのです。

相手「この前の3連休、家族で京都に行ってきたんですよ。」

自分「家族旅行されたのですね。いいですね!」

相手「まあ。たまには家族サービスしないとね。でも妻も娘も喜んでいたからよかったよ」

自分「○○さんは家族を大切にされていらっしゃるのですね」

相手「そうですね(満足そうな笑顔になる)」

 このように相手の感情に近いものがあれば、そのキーワードをポイントに話を展開させていけばいいのです。

 もう1つ例を挙げてみます。

 次のように話しかけられたとします。

相手「ゴールデンウィークに長崎に行ったんだけど、夜景がすごくきれいだったよ」

 このケースでは「ゴールデンウィーク」「長崎」「夜景」がキーワードです。

もちろん、「ゴールデンウィーク」がキーワードではないのは明確です。よって、「私はゴールデンウィークは京都に行ってましたよ」など、こちらの過ごした内容を述べても仕方ありません。まさにルパンになってしまいます。

 では、「長崎」はどうでしょう?悪くはないと思いますが、「夜景がきれい」と言っているので、「長崎どこに行きましたか?」というのも少し変です。この場合、「きれい」という感情が出ている「夜景」に触れるのがいいのです。

 ただし、いきなり質問したり、「私も行きましたよ」は危険です。

 まずは、相手の話を「いいですね」と受け止めることから始めましょう。

 まとめますと次の手順を踏みましょう。

1.相手の感情・気持ちが出ているキーワードを見つける

2.「へぇ!きれいな夜景を観られたんですね。いいですね」と共感し、相手が次に話すまで、ワンクッションを置く。

3.いきなり「夜景はどこから見たんですか」と質問はしない

4.自分が体験したことでも、極力行ったことがないフリをする

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