管理職・リーダーのコミュニケーションスキル 知らない話題をチャンスに変える雑談術

これから、新しい部下や取引先との初対面で好感を得るコミュニケーションスキルについて解説します。今回は、知らない話題をチャンスに変える雑談術です。雑談で和やかに商談を進める方法、その際の心構え、考え方、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「知らない話題が出てきたらむしろチャンスです

雑談術セミナーをやっていて、雑談をするのが苦手という方からよく相談を受けることがあります。

「知らない話題が出てきたらどうすればいいか」ということです。

今でこそ雑談術セミナーなどでコミュニケーションの手法をお伝えしていますが、かつての私も同じようなことに悩んでいました。

前にも少し書きましたが、当時の私は知らない話題をなくそう、どんな話題にも対応できるようにする方法はないかと模索し、雑学大百科を読んだり、興味もないスポーツの情報を仕入れようとしていました。

しかし、付け焼刃の知識のため、いざという時に頭に浮かばなかったり、間違ったことを言ってしまったり、知ったかぶりをしていることを相手に見抜かれてしまい、印象を悪くするばかりでしたた。

そんな中、ある日上司Aさんと営業同行した時のことです。

その日訪問したお相手の方は70代の方でした。

面談が始まり間もなくすると、伝統芸能の「能楽」の話題になりました。

面談したお相手の方が大好きで、数年前から毎月行っているほどの熱狂的なファンのようです。

正直、私は能なんて面白いかなと感じていたので、ただうなずきだけしていました。

しかし、Aさんは違いました。

楽しそうに相手に合わせながら能楽の話をしているのです。

不思議に思いました。 

もしかしたら、Aさんは能楽のことが詳しいのかもしれないと感じました。

しかし、今までAさんから能楽の話を聞いたことがありません。飲みに行っても、野球、競馬、カラオケ、お酒などの話ばかりで、失礼ながら文化的な話はあまり出てきませんでした。(決して上記の趣味を否定しているわけではありません。私も野球やカラオケは好きです)

もしかすると、Aさんは能楽を観に行ったことがあるのかもしれない。あるいは、家族の誰かが好きで詳しく知っていたのかもしれないと考えました。

早速、面談後に寄った昼食のレストランの席で、Aさんに訊いてみました。

私:「A課長、先ほど○○さんのところで能の話で盛り上がっていたじゃないですか?」

課長:「ああ、あれな。お前はつまらなそうにしてたな。しかも寝てただろう」

私:「いや…すみません。課長って能楽とか観に行ったことがおありなのですか?」

課長:「あるわけねえだろ。俺だって、あの話早く終わって欲しかったんだよ。ただな。何も反応しないわけにはいかないだろう。次は、お前が1人で行くんだよな。どうするんだ?」

私:「はい。すみません、どうしたらいいかわからなくて」

課長:「いいや、教えてやるよ。ああいう時はな、能楽の知識がなくたって大丈夫なんだよ」

私:「えっ、本当ですか(体を乗り出す)」

課長:「能楽のことを話題にするんじゃなくてな。能楽を観に行ったBさんのことを話題にすればいんだよ」

眼から鱗になりました。

先ほど書きました知ったかぶりが露見するようになると、私は「知らないことは知らない」と正直に答えていたのです。

 お客さまがゴルフの話題を出してきたら「私、ゴルフしないんですよ」と言ってしまう。

 映画を見に行って感動したと言ってきたら、「いや、あまり映画と観ないんですよね。どちらかというと音楽を聴いている方が好きです」と言ってしまう。

 これでは相手の言ってきたことを否定している、相手の話を拒絶しているようなものです。相手はいい印象を抱かないでしょう。

 それ以後、相手があまり話さなくなったり、気まずい雰囲気になることが多かったのです。

 例えばスポーツ観戦、プロ野球観戦の話題が出てきたとしましょう。

 そんな時は、相手が野球場に行った時にどうしているかをイメージしながら訊いていくのです。

 ただし、このケースで大事なことがあります。

 「相手が野球を観て来たんですよ」と言った後、すぐに質問に入らないことです。

 まずは「野球観戦」に対して肯定的な相づちを打つことです。

相手:「先週、神宮に野球を観に行ってきたんですよ」

自分:「そうなんですね」

 これは×です。あっけない相づちなので、相手も何か聞く気がないのかなと思ってしまいます。

 このようにするといいでしょう。

相手:「先週、神宮球場に野球を観に行ってきたんですよ」

自分:「野球を観に行かれたんですね。いいですね。楽しそうですね」

 一言相手の言葉からバックトラッキング法で繰り返して、肯定的な相づちを打てばいいのです。そうすれば相手も話したくなるでしょう。

 実は知らない話題に乗ることは、相手に好感を持ってもらえるチャンスなのです。なぜなら、人は自分が話したいものです。ましては自分の好きな話題に関して、饒舌になるのは間違いないでしょう。

 また、知らない話題に対応する側からすると、あまり話はできません。すると、自ずと聞き役になっていくわけです。

 自然に相手に好感を持っていただけるのです。

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