管理職・リーダーのマネジメント・承認スキル 「命令」ではなく「相談」する

これから、管理職・リーダーのマネジメントスキルのひとつ「承認」の技術について解説します。今回は、「「命令」ではなく「相談」する」ということについてです。リーダーとしての考え方、その際の心構え、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「「命令」ではなく「相談」する」

 ここで、かつての私のリーダーだった時のエピソードをご紹介いたします。

 私のチームはその月、営業成績が不調でした。

 月末まで1週間を残すばかりでした。

ナンバー2のT君と大口顧客に同行営業をした後、ランチをしていた時のことです。

私「今月もあと1週間か…。T君は今月も進捗率120%、10ヶ月連続達成で本当に助かっているよ」

T「ありがとうございます。でも、チームが100%行くか微妙ですよね」

私「微妙なところだね……」

T「OとMがかなり足りていないですね。さすがにこいつらの分全部は、自分の数字で補えないですが、ちょっとみんなで最後まで頑張ろうメッセージを送りますよ」

私「俺がやらなきゃいけないのに。お言葉に甘えていいかな?」

T「もちろんですよ。むしろ言ってもらったほうが、こちらも嬉しいですから」

 T君の号令に基づき、みんなの頑張りで、何とかチームも7か月連続達成になりました。

 一方、隣のチームのリーダーKさんは、常に口うるさく部下に命令しています。

 「おい、H、お前最後まであきらめるなよ」

 「お前、O社にフォローの連絡入れたか」

 常に命令です。

 実は、かつての私もこのように部下に命令口調で指示していました。

 リーダーは威厳を持っていなければならないと思っていたからです。

 また部下に相談を持ちかけるなんてリーダーとして恥ずかしいと思っていました。

 「頼りないと思われたくない」「無能だと思われたくない」という思いがあったのです。

 リーダーは困っても自分で解決する。ただし、動かない部下には強制的に動かすべきと思っていました。

 背中で引っ張るリーダーに部下はついてくると思っていたのです。

 しかし、T君に教えてもらいました。

 リーダーも時に弱みをさらけ出して相談したほうがいいということです。

 そのほうが、部下も「自分ごと」として動いてくれます。

 仮にあなたが上司から売上目標に到達していないことを指摘されたとします。

 次の2つの言い方のどちらがいいでしょうか?

1.「おい、あと1000万、残り10日で何とかしろよ」

2.「残り10日であと1000万か。何とかならないかな」

 2のほうが気持ちよく仕事したいと思うでしょう。

 また、相談形式なので、何か答えなくてはと、解決策を考えます。

 実はこの相談は、部下に「考えてもらう」ということでも有効です。

 仮に1の場合、こう言われたらどうでしょうか?

 「おい、あと1000万、残り10日で何とかしろよ。来月のこともあるし打開策を考えてくれ」

 命令言葉は、「やらされ感」が湧きます。

 それだけではないのです。「丸投げ」のように感じるのです。

 部下に何かを頼んだり、仕事を任せたいときは「命令」ではなく「相談」にしましょう。

×「年末のパーティの会場抑えておいて」

×「セミナーのチラシ作成、次回から任せたから」

×「来月からE社の担当よろしく」

 押しつけられている気がしますよね。

 相談形式に変えてみましょう。

〇 「年末のパーティの会場、どこがいいだろうか?お勧めある?」

〇 「セミナーのチラシの作成、次回から担当してもらえるかな」

〇 「Gさんが異動になっちゃたから、来月から代わりにE社の担当お願いできるかな」

 同じ内容なのですが、相談形式にするだけで「頼られているな」と感じませんか。

 相談形式にすれば、部下の心理的安全性が満たされます。

 それだけではありません。命令では「やっつけ仕事」、相談では「プラスアルファの仕事」と仕事の質も変わることでしょう。

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