管理職・リーダーのマネジメント・承認スキル 仕事や権限は抱え込まず、どんどん配分する

これから、管理職・リーダーのマネジメントスキルのひとつ「承認」の技術について解説します。今回は、「仕事や権限は抱え込まず、どんどん配分する」ということについてです。リーダーとしての考え方、その際の心構え、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「仕事や権限は抱え込まず、どんどん配分する

私が今まで接してきた3人のリーダーを例にお話しいたします。

 リーダーAさんは、「部下に抜かれたくない」と言って仕事を渡しませんでした。

 部下が自分よりできるようになるのが不安だということだそうです。

 結果、部下は簡単にできる仕事しかさせてもらえず、いつまで経ってもリーダーの忙しい状態はなくなりませんでした。

 優秀な部下もいましたが、「飼い殺し」の状態に遭い、半年以上経つと辞めていく部下も出始めました。

 このチームはいつまで経っても、Aさんが忙しい状態が続きました。

 リーダーBさんは、チームのすべての仕事を管理しないと気が済まない性格でした。だれか勝手に仕事を進めてミスをしないか不安だからだそうです。

 よって何でも管理しようとします。

 自分の言うとおりにしない部下にはきつく叱責します。

 よって部下たちは「どうせ新しいことをやって叱られるなら、何もしないほうがいいや」と必要最低限の仕事しかしなくなってしまったのです。

 この組織では、リーダーの能力を超える人が出てこず、やはり忙しい状態が続きました。

 リーダーCさんは、部下に自分の仕事をよく手伝わせていました。

 仕事を任せていると本人は思っていましたが、内容は図表を作ってくれとか、誤字脱字がないか校正をしてくれといったアシスタント的な仕事ばかりでした。

 もちろんアシスタント的な仕事も考えてやる仕事はあるでしょうが、クリエイティブな自分で考える仕事は与えていませんでした。

 やはりこの組織でもリーダーは忙しい状態で、「部下にもっと意欲的に仕事に取り組んでほしいよ」が口癖でした。

 このチームも非常に離職率が高くなっていました。

 これらの3人のリーダーは、はっきり言ってしまえば、「リーダー失格」です。

 このようなダメなリーダーの中には、不必要な、あるいはリーダーのやるべき仕事を抱えています。

 リーダーの仕事には「よいアウトプットを出す」ことと、「部下育成」です。

 この部下育成が抜けてしまっています。

 端的に言えば、部下育成のピントがずれてしまっているのです。

「組織はリーダーの力量以上にならない」という言葉があります。

 この言葉を誤読している人がたまにいらっしゃいます。

 「力量」を「能力」と勘違いしているのです。

 すべてにおいてリーダーが部下よりも優秀でなければならないと思っているのです。

 そもそもリーダーと部下は役割が違います。

 例えば営業の仕事なら、部下はお客様やお客様候補の人と接して情報を把握します。しかし、リーダーは部下と同じように現場に出ているわけではありません。

 当然、部下のほうが情報も知識も増えていきます。

 これを負けないようにと、自分がやらなくてはとなってしまうと、リーダー本来の仕事ができなくなってしまいます。

 そもそも人は「指示されたとおりにやる」より「自分で考えてやる」ほうがモチベーションが上がります。当然後者のほうが良いパフォーマンスを発揮するでしょう。

 仕事や権限は部下にどんどん配分しましょう。

 部下の自主性に任せて権限移譲(エンパワーメント)をすることで、部下も成長します。

 そもそも誰もが初めてやる仕事のときは、上手くできなかったでしょう。

 子どもの頃に乗った補助なしの自転車、最初から上手く乗れた人はいないでしょう。

 まずは失敗するチャンスを与えることです。

部下を思いやる気持ちがあるのなら、彼らに自分の思っているものを授けたうえで、彼らが考えたやり方でやらせます。

 情報、リソース、応援の面で支えつつも、思い切って任せるのです。

 そうやって部下が成長すれば、本人もうれしいだろうし、リーダー自身もラクになるでしょう。

これが人を「ケアする」ということです。

いつまでも「自分が」にこだわり続ける人はこの能力を描き得できず、やがては停滞や自己欺瞞に陥ってしまうのである。

 なお、仕事を与えるときは一緒に権限移譲することが大切です。

 そうでないと、Cさんのやっていたようなアシスタント的な仕事になってしまい、部下の仕事に対する筋力アップにはつながりません。

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