管理職・リーダーのマネジメント・承認スキル 部下に任せられないブロックを取り外す

これから、管理職・リーダーのマネジメントスキルのひとつ「承認」の技術について解説します。今回は、「部下に任せられないブロックを取り外す」ということについてです。リーダーとしての考え方、その際の心構え、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「部下に任せられないブロックを取り外す」

前項で部下に任せられないリーダー側の理由が大きく5つ出てきました。

それぞれ解決方法を考えていきましょう。

1.部下の失敗が怖い

失敗すれば取引先を失ったりするかもしれないと仮に思っている場合は次の順に考えていきましょう。

・どのような失敗をしてしまうと取引先を失ってしまうかを書き出す

 最初にこれを考えることです。

 意外に漠然と「取引先を失う気がする」「取引先が心配する気がする」などの「気がする」が多いことに気づけます。

・過去にそのようなことがあったか、あったなら原因を書き出す

 過去に取引先を失ったり、心配したりすることは実際にあったかを書き出します。取引先から出入り禁止を言われた場合でも、実は本当の理由は違っていたなんてこともあります。

 どちらも具体的なケースが見つからなければ自分の杞憂にすぎないということです。

 仮に具体的なケースが見つかった場合は、その部分を自分も一緒にやるか、誰かと一緒にやる、あるいは最初はその部分は任せないというのでもいいでしょう。

2.手間をかけたくない

「教えるのにかえって手間がかかる」「マニュアルなんて作成する時間があったら、今溜まっている仕事に先に手をつけたい」「やり直しが起きる可能性があるなら自分でやったほうが効率的だ」

このように思う人もいらっしゃるかもしれません。

私もそう思っていました。

しかし、ある時マニュアルを作成して、部下にその仕事を任せました。

マニュアルの作成には3時間かかりましたが、任せた結果月10時間、自分の仕事が減りました。

結局は任せたほうが、時間も得だったわけです。

教えるのが手間だといいながら、実際に教えてみたら、ほんの10分や15分ほどで済んだ、あるいはすぐに部下が理解してくれたなんてことも多くあるでしょう。

「10分でも大切にしたい」と言っておきながら、他の場面で10分を浪費しているケースは意外に少なくないものです。過度にメールチェックをしたり、ちょっと調べものをしたつもりがインターネットサーフィンをしてしまったなんてこともあるでしょう。

3.自分の立場を守りたい

減点主義で自分の立場を守りたいという人がここに当てはまるでしょう。このタイプの人は、部下に教えて、任せて「自分よりできるようになったらどうしよう」という人です。

そもそもリーダーの仕事と部下の仕事は違うものです。

部下ができるようになれば、あなたのチームはいい方向に向かいますから、あなたの評価は上がります。むしろ喜ぶべきことなのです。

もう1つ、部下が失敗して責任を負うのが嫌だという人もいるかもしれません。この人は部下の権利を奪っています。

 そもそも部下は失敗する権利を持っています。その権利を奪ってはいけません。

4.頼んで断られるのが嫌だ

断ってくる理由は色々考えられますが、主に次のような理由が多いのではないかと思います。

・リーダーであるあなたとの信頼関係が構築できていない

・頼み方に問題がある

・その仕事をするのが嫌である

・他の仕事で手いっぱいである

 まず1番目に関してですが、まずはその部下と信頼関係をもっと作っていくことです。1on1ミーティングを開いてリーダーから歩み寄ったり、現在の仕事の状況、悩みなどを知って距離を縮めていくのもいいでしょう。

 ただし、そうはいっても最近よく出てくる年下の上司対年上の部下のようになかなか信頼関係の構築が難しい場合もあるでしょう。そのような場合は、その部下と関係のいいナンバー2の部下にも介入してもらって、3人で話すのも手です。

 2番目の「頼み方に問題がある」という点ですが、やはり人は「やらされ仕事」は好きではありません。「やっておいて」「仕事だから」「上から言われたから」などの理由では、その仕事に対しての熱意は出てきません。

 「やらされ仕事」だと思うと断ってこずに、仮にやってくれたとしても「やっつけ仕事」になる可能性があります。

 後のパートで詳しくお話しますが、「その仕事をやる理由」「その仕事が必要になった背景」をきちんと説明するようにしましょう。

5.部下のスキル・能力を把握できていない

 部下のスキル・能力を把握しておくのはリーダーの仕事です。

 何が得意で何が苦手かは必ず把握しておく必要があります。

 ただそうはいっても、仕事は実際やってみないとできるようになりません。

 「あいつはパワーポイントができない」と嘆いているリーダーがいて、その部下と面談したら「実は会社でパワーポイントの仕事をしたのはたった1回。その時は出来なかったが、今は勉強して、できるようになっている。たまたまリーダーに言っていない」なんてケースもあります。

 「前ダメだったからできないだろう」と決めつけるのではなく、「できるようになっているかもしれないから聞いてみよう」と相手が成長している可能性もあるという前提にしましょう。

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