管理職・リーダーのマネジメント・承認スキル 木ではなく森を見る習慣をつける

これから、管理職・リーダーのマネジメントスキルのひとつ「承認」の技術について解説します。今回は、「木ではなく森を見る習慣をつける」ということについてです。リーダーとしての考え方、その際の心構え、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「木ではなく森を見る習慣をつける」

かつての私のエピソードをご紹介いたします。

 ある時、私は役員を交えたミーティングに出なければならなくなったので、部下の榎本君の企画書のチェックを、ベテランの伊藤さんにお願いすることにしました。

 会議に出る準備をしながら、少しだけやり取りが耳に入ってきました。

伊藤「榎本君さあ、まずこの企画書、フォントが小さいよ。16じゃなくて18を使わなきゃ」

榎本「はい」

伊藤「ほら、ここ。誤字があるよ。あとこの円グラフの色、ワントーン色を落としたほうがいいよ」

榎本「はい……」

 心配的中です。

 伊藤さんは視野が狭いからです。

 全体を見ず、部分だけを見てしまっています。

 今回、企画書でチェックしてほしいのは、全体のバランス、きちんと相手に伝わるメッセージになっているかです。

 伊藤さんはまさに「気を見て森を見ず」になっています。

 ビジネスにおいて、リーダーは視点を高く、視野を広く持たなければなりません。

 全体像を見なければなりません。

 そのためには、「鳥の目・虫の目・魚の目」が必要です。

 個々のメンバーは、それぞれ自身が担うべき領域や作業を中心に考えてしてまうので、視点も偏り、どうしても全体像が見えにくくなってしまいます。

 そこでリーダーが、自らが鳥の目を持ち、高い視点から全体の把握するようにし、虫のように重要な作業を中心に深く、多角的視点から細かい作業に下りていく必要があります。

 さらに魚の目も重要になります。状況が変化する可能性もあります。

 目には見えない川の流れを予測したり、的確に感じ摂りながら方向性の修正を指示していく「流れの予測」が必要です。

 それぞれ具体的に見ていきましょう。

1.鳥の目

できるだけ高い視点から全体を把握する必要があります。

自分視点ではなく、さらに上の全社としての視点を持つようにしましょう。

「A社を攻めるなら、IT事業部と連携をとったほうがいいな」

「この商品は、西日本事業部でもかなり取引があるから、メーカーに仕入れを下げてもらえるかな」

「C社との取引は会社全体でいうとかなりの量になる。第3営業部と話して、3人くらい専属の担当をつけようか」

「F社は全社的な視点で見ると手間がかかっている割には売り上げが大きくないな。むしろH社のほうが多いんだな。今までは特別価格で卸していたけど、H社と同じ条件の正規の価格に戻してもらおうかな」

 自分たちが検討すべき課題が、企業全体、部門全体の中でどういう位置づけになるか、他部署と提携できないかなど、全社視点、時には業界視点で考えます。

2.虫の目

ここでの「全体像」は成果物のできあがりの全体感を示したものです。

先ほどの例の伊藤さんに持って欲しかった視点です。

企画書でいえば、20枚に及ぶPowerpointのドラフトを作る作業がこれに当たります。

章立てや各ページのページタイトル、メッセージ、全体のコンテンツのイメージなどをラフ案で書いて、メンバー全員で成果物の全体像のイメージを共有します。

それによって、常に成果物のイメージを持ちながら、その後のコミュニケーションを進めていきます。

3.魚の目

「流れ」を読む感性や分析です。

例えば、営業部でいえば新製品発売や新たなイベントのタイミングなどが当てはまります。

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