こんにちは。コミュニケーションデザイナーの吉田幸弘です。

講演でもお話ししたことがありますが、かつて私が転職活動をしていたときのお話です。その時、私は自分の成功体験ばかりを話していました。面接官は、興味を持っていただいたのか、体を乗り出して聞いてきました。

内心、「内定もらえるな」と自信たっぷりでした。しかし、人材紹介会社を通じて不採用の連絡をもらいます。なぜ、ダメだったのか?納得がいかなかった私は、理由を尋ねます。人材紹介会社の方に、先方の人事部に聞いていただき、回答をいただきました。

するとビックリした回答がありました。

「吉田さんは色々成功していて素晴らしい。その分、短所が見つからなかった。今の会社で我慢すればいいのになぜ転職するかがわからかなった」との答えでした。

実は私は失敗体験をたくさんしていました。また、部下に非常に厳しく接していたので、反感もかなり買っていて、会社に居づらいから転職したというのが理由でした。

いい部分ばかり見せる、というのは実は相手から信用されにくいのです。似たもので、営業などでよく使う相手に商品を提案するときの方法が2つあります。

両面提示と片面提示という方法です。両面提示は、プラス面もマイナス面も相手に伝えるやり方、片面提示は、プラス面だけを伝えるやり方です。

具体的にいうと、「このシステムを導入すると慣れるまでは時間がかかって大変です。慣れていただければ、業務時間の短縮につながります」というのが両面提示で、「このシステムを導入すると、業務の時間が短縮されます」とプラス面だけ伝えるやり方です。

一見、マイナス面は伝えないように思う方もいるかもしれません。しかし、プラス面だけを伝えていると、「そんなにうまい話はあるのか」と疑われるかもしれません。マイナス面を一緒に伝えるほうが、安心感を与えるでしょう。この人は誠実で信頼できると思われます。よって、両面提示で必ずマイナス面を伝えるようにしましょう。プラス面がマイナス面を上回ってお得感を伝えれば問題ありません。

なお、この両面提示をする場合、注意点があります。それは先にマイナス面を提示して、後からプラス面を伝えることです。この順番を間違えてはなりません。

「このシステムを導入すると業務時間の短縮につながりますが、慣れるまで時間がかかります」と言うのと、「このシステムを導入すると慣れるまで時間はかかりますが、業務の時間が短縮されますよ」と言うのでは、受け取る側の印象が全く違ってきます。

後者のほうが好印象を与えます。マイナス面から最初に伝え、のちにプラス面を提示するようにしましょう。最後の印象が残りやすいので、プラス面が相手に残ります。