管理職・リーダーのコミュニケーションスキル タイプに応じて雑談の仕方を変える雑談術について
これから、新しい部下や取引先との初対面で好感を得るコミュニケーションスキルについて解説します。タイプ別の雑談術を習得することで、多種多様な方とのコミュニケーションが良くなります。その際の心構え、考え方、実践的なテクニックを解説いたします。
管理職・リーダーが意識したいこと「タイプに応じて雑談の仕方を変える」
雑談は最初にしなければならないものではありません。
本題の話が終わってからしてもいいのです。
ビジネスマンの中には、「最短で最大の成果を出したい」と無駄話をあまりしたがらない方も少なくありません。
しかし、そのような方の中には、目的を果たしたら少しリラックスして雑談をしたいという方もいらっしゃいます。
かつて私が営業で訪問した管理職の方々にはそのような方が少なくありませんでした。
広告会社時代に訪問したある企業の管理職の方とのエピソードをここでお話しします。
訪問して名刺交換し、席に座ったあと、「いや、今日は暑いですね」と言ったら、「夏は暑いのが当たり前だろ。それより今日は何の目的できたんだ。目的を早く言え」とお叱りを受けたこともありました。
アポイントを獲る際に、電話でお話しした際は、笑い声もあって穏やかそうな方だなと思ったら、いきなり強くお叱りを受けたので、唖然としてしまいました。
そのような方でしたので、商談が終わり、次回の訪問につながる宿題をいただいた後、すぐ帰ろうとしましたら、「どうぞ。せっかくなのでお茶飲んでください」と言われ、さらには「暑いから営業は大変だよな」と向こうから天気の話をしてきたのにはビックリでした。
さらに「今日はこれからどこを回るの」と聞かれ、群馬県のT市と伝えると、「あそこはここより暑いんだよ」とさらに話を帯びます。
それどころか「いや、俺もかつて営業してた時はさあ、1日40件回ったこともあったよ」「難解なお客さんを通って落としてさあ。これでもトップセールスマンだったんだよ」なんて言い出します。
そうなのです。
実は威圧的な方の中には話好きな方も少なくありません。
このような方で役職に就いている方や年配の方は、それ相応の実績、いわゆる過去の武勇伝をお持ちです。
そして武勇伝を話したがっています。
一般的に武勇伝や自慢話はあまり聞きたいという人は少なくありません。
でもこのような人は話したい。
どうすればいいでしょうか。
ここは積極的に武勇伝・自慢話を聞いてあげればいいのです。
武勇伝や自慢話は聞きたくない人の方が多いですから、むしろ聞いてあげる人になれば、相手から好感を持っていただけます。
よって、威圧的な人には本題が終わった後の雑談で、教えを請うようにしましょう。
しかし、ただ「教えてください」と言うのではなく、私、○○が苦手なんですけど、教えていただけますか」「御社のショップ、どんどん増えていてすごいですね。どうやって来店者数を増やしているのか、教えてください」などでもいいでしょう。
きちんと理由を述べて教えを請うのは失礼に当たりません。
余談ですが、このようなタイプの方には、提案する時は2つの案を持っていくのがいいのです。
提案内容を5つ用意したり、1つしか用意しないのはよくありません。
なぜなら、この方は5つも選択肢があると選ぶのが面倒くさいと思ってしまうからです。ならば1つだけ提案するのでもいいのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、1つでは不満なのです。
なぜなら、自分で決めたいからです。
よって、2つの案を持って行って、1つに絞ってもらう。 初対面の場合で、5つの提案書をその日持っていったら、「お話を伺っていて、これとこれは違いますよね。だとするとこの2つが候補ですかね」と言いながら絞っていき、選んでもらえばいいのです。
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