これから、新しい部下や取引先との初対面で好感を得るコミュニケーションスキルについて解説します。今回は、訪問先で盛り上がる雑談術です。雑談で和やかに商談を進める方法、その際の心構え、考え方、実践的なテクニックを解説いたします。
管理職・リーダーが意識したいこと「訪問先で盛り上がる話題」
例えば、相手の会社へ訪問する場合も、2度目以降でしたら、天気以外にもネタを用意しておくといいでしょう。
私が使っていたのは、相手の会社やビルに関する話でした。あるいは駅に直結なので雨の日も傘なしで行けるといったアクセス面、あるいは周辺にお店が多いとか緑が多いといった環境面に関する話です。
相手のことを褒めて、自社や自分自身を落として羨ましいと話すのです。
時事ネタのニュースなどもいいのですが、これらのネタのほうが相手も反応してくれ、場も和みます。時に自身の人間性をちょっと覗かせることもできます。
例えば海が見える高層ビルの中にある会社に訪問した場合、次のようにお話をしたとします。
本人「こちらは、本当に見晴らしがいいですね」
相手「ありがとうございます」
しかし、これでは残念ながら話が終わってしまいます。
やはり、自己開示ネタが必要なのです。
本人「こちらは、本当に見晴らしがいいですね」
相手「ありがとうございます」
本人「御社に毎回お伺いするのが楽しみです。こんなに見晴らしがいいと仕事も捗りそうですね」
相手「毎日ここにいると、意外になんとも思わなくなりますよ」
本人「そうですか。私の会社は1階にあって、しかも窓がないので、何にも見えないですよ」
相手「それは大変ですね(笑)」
次のように相手と会話をキャッチボールしながら、話を進めていけばいいのです。
他にも、見ていきましょう。
本人「いや、御社のビルはセキュリティーがしっかりされていていいですね」
相手「逆に、毎日いる方からしたら大変ですよ。チェックカードを忘れてお昼に行ってしまったり」
本人「そうですか。私の会社は受付とかないので、しょっちゅう色々な会社が飛び込みにきて総務が大変そうですよ」
相手「そうなんですね」
本人「御社のビルはエレベーターがたくさんあるからいいですね」
相手「そうですね」
本人「弊社は12階建てのビルの最上階なのですが、エレベーターが2騎しかありません。朝なんか行列で10分くらい待つこともあります」
相手「それは大変ですね」
ほんわかした雰囲気が漂うでしょう。
相手の会社の周辺をネタにするのもありです。
本人「御社の近くには美味しそうな定食屋さんがいっぱいありますね」
相手「そうですか。でも行くところいつも決まっているので、あまり気にはならないですね」
本人「いや、うらやましいです。弊社の近くには何にも食事をするところがなく、歩いて5分行ったところにコンビニがあって、15分行ったらラーメン屋があるくらいです」
相手「それは大変ですね」
本人「だいたい、コンビニ弁当ですが、たまにラーメン屋に行きますけど、往復30分ですからね。昼休みの半分が移動になっちゃいます」
このように相手をリスペクトしながら、親しみを持ってもらえるようなエピソードを入れるだけで、会話は広がりを見せていきます。
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