管理職・リーダーのコミュニケーションスキル 謙遜に気を付ける雑談術

これから、新しい部下や取引先との初対面で好感を得るコミュニケーションスキルについて解説します。今回は、謙遜に気を付ける雑談術です。雑談で和やかに商談を進める方法、その際の心構え、考え方、実践的なテクニックを解説いたします。

管理職・リーダーが意識したいこと「謙遜は時に相手への否定になる」

日本人は謙遜を美徳としていますので、相手に褒められても「いえいえ、そんなことないですよ」と言ってしまいがちです。

もちろん調子に乗るのはよくありませんが、実は褒められたときに謙遜するのもあまりいいとは言えません。

なぜなら、褒めた相手を否定しているのと同じだからです。褒めた相手は何か話の糸口になればと思って褒めてきたのでしょう。それを否定されてしまうと、言葉を返せなくなってしまいます。

前にも書きましたが、何か言われたら否定せず、受け止めましょう。褒め言葉はそのまま受け止めるべきなのです。それが相手への礼儀でもあり、その後、話をつなげていくために必要なものなのです。

例えば、他部署の同じ管理職の方に次のように言われたとします。

相手「最近、営業三課のメンバー、大活躍ですね」

自分「いえいえ。まだまだですよ」

相手「そうですか……(何か話しにくいな)」

このように対応してしまうと、たいてい相手もこれ以上話すことができなくなり、黙ってあなたの前を去っていくでしょう。

では、こんなケースではどのように対応したらよかったのでしょうか。

相手「最近、営業三課のメンバー、大活躍ですね」

自分「ありがとうございます。そうおっしゃっていただけると嬉しいです」

相手「いや、本当に頑張っているなと思って、どのようにモチベーションを保ってるの?」

 例のように「ありがとうございます」と、褒めていただいたことへのお礼の言葉を伝えましょう。お礼の言葉ですから、決して相手から調子に乗ってるのではなどと思われることもありません。

そうすると、文例のように「モチベーションの源泉は何か」などと話はつながっていきます。あるいは、「今度会議に参加してもいいですか?」などと言われ、会議の活性化につながったり、「注目されているんだ」と部下の承認欲求を満たすことにつながるかもしれません。

確かにリーダーからすると、部下はまだまだ未熟で物足りないかもしれません。でも、ここは認めてもらったことに対して受け止めて感謝すべきです。

褒め言葉はたいてい相手を喜ばし、その場を柔らかくするために行っているものです。「ほめ言葉は一種の雑談」と言っても過言ではないでしょう。

せっかく、相手が褒めることで雑談のフックをかけてきたのですから、ここは乗るようにしましょう。

そうはいってもまだ謙遜してしまうよという方は、お礼だけ言えばいいと考えましょう。そのお礼が次の相手の会話につながりますから。

管理職研修 リーダー・管理職育成のための研修を用意しています。

 

メルマガプレゼント

日本のマネジメント層をサポートする吉田幸弘の管理職やリーダー研修・コミュニケーション術研修のエッセンスをお伝えしております。

「きょうよりも業務進行が捗るマネジメントができるようなりたい」「部署の空気を良くしたい、プロジェクト士気を高めたい」管理職やリーダーのためのメルマガ「 一流のリーダーが実践している ちょっとした心がけ 」を登録者の方に定期配信しております。


メルマガの内容一例

・新刊の原稿の一部及び未収録原稿を抜粋
・管理職におすすめの書籍のご紹介
・マネジメント手法のご紹介
・社内コミュニケーション手法のご紹介

・その他、管理職・リーダーに役立つ情報

 

吉田幸弘_書籍_メルマガ

 

都道府県 【必須】